原価計算の基本:月初、月末の仕掛品がない場合
まず、月初、月末に仕掛品がない場合の製造原価を求めましょう。
山形株式会社では、イチゴジャムの製造を行っています。
今月、材料となるイチゴを400kg(1kgあたり200円)購入し、すべてジャムへの加工が完了しました。
そして、月末になったので、イチゴジャムの原価計算を行います。今月の光熱費を調べると、50,000円でした。また、月初にイチゴの在庫や未完成のジャムはありませんでした。
工業簿記で原価計算を行う場合は、材料費と加工費に分けて計算を行います。
今月分の材料費の計算
今月購入した材料ですが、設問に『イチゴを400kg(1kgあたり200円)購入』とあるので
400kg x 200円/kg = 80,000円
と求められます。
また、設問の中で『月初にイチゴの在庫はない』とあるので、今月は購入したイチゴだけでジャムを製造し、月末までに全て使い切ったと考えられます。そこから、今月製造したイチゴの原価は、「80,000円」となります。
参考までに、この取引を仕訳を行うと、このようになります。
材料 80,000 現金など 80,000
次に、加工費ですが、設問で『未完成のジャムはなかった』とあります。ですので、今月かかった光熱費は、すべて今月購入したイチゴに関するものだと考えられます。
また、『月末に未完成のジャムはない』とあるので、今月の光熱費50,000円は、すべて今月完成したジャムのものと考えます。
以上の結果から、今月、山形株式会社はイチゴジャムを400kg製造し、製造原価は130,000円となります。また、kgあたりの単価は、325円となります。
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