【簿記3級】第148回簿記試験について

2018年の2月に、第148回日商簿記検定試験が行われました。
そこで、このページでは3級の設問を振り返ってみたいと思います。

第1問
通常どおり、仕訳問題が出題されましたが、あまり見ない出題がありました。
設問2では買掛金と売掛金の『相殺』が問われ、設問3では『国債』が取引されています。ここでは、これら二つの問題に焦点を当ててみたいと思います。


簿記2級では固定資産の売却で、「古くなったものを売却し差額を現金で支払った」というような問題がよく出題されますが、簿記3級でこのような出題は珍しいと思います。
このように相殺を行う場合は、それ以前の仕訳を頭に浮かべて対応すると理解しやすくなります。

例題
秋田株式会社に買掛金100,000円、売掛金180,000円が、両者を相殺し、売掛金の残額を小切手で受け取った。

仕入 100,000  買掛金 100,000

売掛金 180,000  売上 180,000

そしてこれらを相殺したので

買掛金 100,000  売掛金 180,000

という並びになります。

そして、残額を小切手で受け取ったので、最終的な仕訳はこのようになります。

買掛金 100,000  売掛金 180,000
現金 80,000

国債の購入の仕訳が出題されましたが、普段、簿記では社債の取引がメインとなるので、戸惑った方も多いような気がします。とはいえ、有価証券の購入として仕訳を行えばOKなので、落ち着いて解けば大丈夫だと思います。
また、ここでは国債を購入しただけで、売却は行っていないので、売却損や売却益は発生しません。うっかり、「500,000円のものを490,000円で購入したので10,000円の売却益」と考えてしまうと、ミスになります。

例題
額面総額1,000,000円の国債を、額面100円につき97円で購入し、代金は当座預金から振り込んだ。

有価証券 970,000  当座預金 970,000

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